第1回(6月21日〜6月28日)
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| 足を砂浜で冷やす現地の女性 |
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| コロンボのビーチ |
21/06/06 スリランカ、インドの涙の雫-スリランカの家族(アムルトスリランカスタッフ)との出会い
スリランカ、通称 ‘ Tear drop of India’ (インドの涙の雫)に到着。飛行機からは見たスリランカはココナッツの木で覆いつくされてる様に見えた。同時に、スリランカに来たという実感から不安と興奮が混ざり合ったなんとも言えない心境である。
空港まで迎えにきてもらい、車のなかでマヌからもうすでに沢山のことを教わった。マヌはスーダンからの教育開発プロジェクトの準備やセレモニーを終え、スリランカに帰国したばかりだった。スーダンでは食糧も十分に人々にいきわたっていないものの、武器、銃といった物はしっかり分配されているという。この短い一つの文章からスーダンの政治、社会的背景がくっきりと映し出されている。国が紛争状態にあるため、子供兵士問題や兵役後の彼らの社会復帰についてとりわけ問題視されている。幼い頃から軍の中で育った彼らが、軍の外の社会に復帰し、その一員として溶け込もうとした時、沢山の困難が生じる。軍とは異なる環境に彼らは行き場を失い、どうしたらよいか分からないのである。マヌからの直接の体験談を聞き、改めて「開発」の複雑さを考え直す。NGOはこういった状況を問題視し、現場で実際にその問題と向き合いながらプロジェクトを実施していくという重要な役割を持っていると思う。一方で武器を支援物資として扱うのも援助の中で大きな問題である
。 スリランカ津波支援報告書の一日目にスーダンのことがメインとなってしまったが、周囲から見たり聞いたりした色々な情報をスリランカ津波支援プロジェクトのレポートにつなげていきたいと思った。
何よりもマヌとの会話の中で感じたのはプロジェクトの現場と学校で学んできた事とのギャップである。今回のレポートを書くにあたり現場の状況をしっかり伝えると共に、物事を机上の学問から更に多角的な視点を拡げることが出来るよう私自身の課題として取り組みたいと強く感じた。
22/06/06 マイクロビジネスの概要を教わる
アムルトの団体概要とスリランカの津波支援プロジェクトの内容をマヌから数時間掛けて教わる。
マイクロビジネスは女性を対象としたもので、ミシンの使い方を指導した後ミシンと布を提供し、製作した作品を販売することで直接各家庭の収入向上を試みる。その際、低価格で市場で競えることはスリランカだけでなく多数の発展途上国で世界市場で生き残るために必要不可欠な要素である。
2006年7月初旬から行われるプロジェクトの背景
- 増資によるプロジェクト規模の拡大
- 前回のプロジェクトが受益者や地方政府等から高い評価を得たため事業内容は変更せずそのまま今回のプロジェクトにも適用する私の前回のプロジェクトに関しての質問内容
A: 受益者をどのように選んでいるのか
Q: 津波による被害で損失が多かった者を優先的に受益者とする
• 被害状況を確認するため、直接被害地域を訪れ、世帯ごとに一軒一軒確認する。
• 一家の収入状態、または収入源が津波によって影響されているかどうか確認する =政府や政府機関だけでなく、受益者と直接関わるボトムアップの方法を使っている。(私自身これがアムルト生計再建プロジェクトの基本概念であり、これまでの成果を出した大きな要因の一つだと感じた。)
A:アムルトスリランカの仮設住宅プロジェクトおよびマイクロビジネスの目的は?
Q:受益者が生活面での自立を長期的に確立すること
例)仮設住宅を提供した後、受益者自身で住宅拡大できる様に仮設住宅をデザインする。
例)受益者へのミシンの技術移転により受益者自らが収入を獲得する術を持つ
アムルトの活動は受益者と直接接し合い、尚且つ受益者の経済的または生活面での自立が第一に考慮されている。
草の根に拘ったアムルトのような小規模のNGOでこそ成せる技だと強く感じた。 23/06/06 プロジェクトを実施する上で社会問題を考慮する
今日は初めてのスリランカで活動するNGOや国際機関が定期的に集合し行っているミーティングに参加する。このような正式なミーティングは初めてだったので、ワクワクした。様々な国のNGOが参加しているため色々な文化や英語を話すにしても沢山のアクセントがあるので興味深いミーティングだった。
ミーティングの主な内容は
• 北、東地方でプロジェクトを行う上でのリスクの可能性と対処の仕方
紛争のせいでプロジェクトを休止するわけにはいかないので、対処方としては出来るだけ他のNGOや各地のコミュニティーと協力し合うこと。昔からその地域にあるコミュニティーネットワークを利用するといったこと。
• 紛争以外の問題点としてはアムルトの津波支援にとっても重要な受益者と受益者でない人たちとの関係である。
アムルトでも考慮しているがこの関係の影響には良し悪しがある。
例えば受益者がプロジェクトから得た技術や生活に対する安心感が受益者の周辺の人々にも波及するのは大変良いことでアムルトも促進している点である。しかし受益者でない者が受益者を羨む可能性もありうる。こうしたプロジェクトの影響の良し悪しを考えることは今後さらに拡大されるプロジェクトの中でも重要になってくるかもしれない。
また、被災者の生計再建計画は社会や地域のコミュニティーを参加させるという側面もあり紛争解決につながる可能性があるのも事実だとミーティングで取り上げられた。
難しい話はさておき、私のスリランカでのカルチャーショック体験を少し取り上げたい。というのはとにかく出される紅茶がとてつもなく甘い!そして英国で飲まれる紅茶より断然味が強い。私は甘いのは苦手なのでこれからはお砂糖を抜いてもらうことにする。お砂糖なしでもスリランカのミルクティーが甘いのはミルクパウダーを使用しているから。(英国では牛乳を入れるのが主流)
午後はコロンボからゴール(フィールド事務所)に向かう。
茂木さん(2005年夏 ボランティアとして赴任)のレポートでまだ津波被害の跡が見えると報告されていたが、現在の状況はコロンボからゴールにかけての道路の間では被害の跡はところどころしか見えなかった。
しかしその数箇所には痛々しい津波の被害が残る。そして民家の壁にはやはり水に浸かった跡が残っている。未だに崩れかけた家屋で生活している人々の姿も目にした。
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| 被害を受けた家屋 |
ゴールの海岸沿いに見えた津波被害を受けた家屋
一日も早くこういった光景を目にしない日がくるように私もアムルトスリランカスタッフの皆さんと頑張りたい。
コロンボからゴール間で何度も目にした風景は「井戸端会議」、日本や他の先進国と比較してスリランカでは井戸端会議がいわゆる人々のエンターテイメントの様にも見える。経済面で日本とスリランカを比べると日本の方が断然裕福かもしれないが、人々が会話や楽しさを共有しあって得る心の豊かさではスリランカが断然勝っているように感じた。
途中でコカコーラの看板を頻繁に見かける。市場を通してアメリカが世界中に振るう経済パワーを再び実感する。
コロンボからゴールまでは海岸沿いを一本の道路でつながっている。もちろん高速道路というものはないので渋滞も激しく今日は4時間かかってゴール事務所に到着。夕食をとり睡眠をとろうとするが、時差ボケなのか新しい環境になじんでいないのかまったく眠れない。早く慣れて睡眠をしっかりとり日中にベストをつくしたい。
24/06/06 アムルトは開発の最前線をいっている
今日はゴールで生計再建プロジェクト開始にむけ、アムルトのスタッフ間でミィーティングが行われた。内容は主にプロジェクト実施のための準備の確認だった。技術的な内容はさておき、私の関心をひいた事について書きたい。
23日に行われた他のNGOとのミーティングで取り上げられた内容とアムルトのプロジェクトの進行内容を結び付けたいと思う。
まず今回のアムルトの生計再建プロジェクトを行う上で以下の事が確認された。
• 受益者を選ぶ際、前回のプロジェクトで受益者とならなかった被災者を対象とする事。
23日のNGO間でのミーティングでは受益者と受益者でない人達の間で社会問題が起こるという可能性が取り上げられた。この点で、アムルトが前回の生計再建プロジェクトを成功させ、更に今回のプロジェクトで新たな被災者を取り込む事は社会的な影響を考慮した上で、とてもプラスな事だと思う。
• 社会の文化を考慮する(社会での男女の役割分担)
今回のプロジェクトは3つのセクターに分かれる。
1. ヤシ繊維紡ぎ機 対象者 :女性
2. ミシン 対象者 :女性
3. 手押し車 対象者 :男性
一見先進国の世界ではこういった仕事場での男女の役割分担は男女差別だと訴える人もいるかもしれないが、発展途上国でまだそういった考えは社会一般的に広まっていないので、国際NGOのような外部からの介入で進められるプロジェクトの社会的悪影響を最小限にするためには、その国の文化や習慣、風習を尊重してプロジェクトを進めることが持続可能な開発という点でも重要である。
こうした事を考慮し、プロジェクトの実施を試みているアムルトの生計再建プロジェクトは開発の最前線をいっているのではないだろうか。
アムルトスタッフのメンバーは皆さんとても親切で初めてながらとても居心地がよかった。ミーティングの後も昼食をとり、楽しい時間が過ごせた。
そして、ゴールからコロンボへ再び戻る。私がスリランカにきてから雨の毎日が続いたが、ついに晴れの日となり、車の中から外の風景、人々の様子をよく観察する。ゆっくりと時間があれば外を歩き回り人々の生活を肌から感じたいと心から思った。
夕方はコロンボに到着してからマヌと色々なことで話が弾む。まだここに着てから3日しかたっていないのに、アムルトスリランカスタッフの皆さんとは家族同様のように感じる。
夜はアムルトジャパンから青野さんと伊藤さんが来られて、4人で楽しい食事となった。やっぱりご飯は大勢で楽しく食べるのがいい!マヌと青野さんは昔の事で話が弾んでいた。人が楽しそうに話すのをみるとこっちまで心が温かくなり、今日は少し安心した気持ちで床につけそうだ。
25/06/06 買い物からスリランカ貿易情勢がわかる!?
今日は朝早くに青野さんと伊藤さんがキャンディ(スタディーツアーの下見)に向けて出発されるので、お見送りがしたく朝早くに起きる。
スリランカに来て5日が経つがゆっくりとくつろぐ暇もなかったので、今日の午前はお二人をお見送りしてからゆっくりとした時間を過ごす。
午後はスリランカスタッフのルナがインドに一時帰国するため、町に買い物に付き合う。初めてコロンボの街を歩く機会だったので嬉しかった。
その買い物のなかで少し気付いたことについて書きたい。
予想どうり物価はかなり低い。服やカバン、靴も大体日本円にして千円以内で買える。しかし、そのなかで私の目に留まったものが「輸入物」である。スリランカ製イヤリングが60ルピーに対し、輸入ボディソープは200ルピーもするのである。
一見スリランカ製品が安いため、スリランカにとって悪いことと思えるかもしれないが、これはスリランカにとって悪いことではない。
発展途上国にとって、輸入品を規制し、その価格を上げるのはスリランカの経済発展、成長にとって良いことである。こうした輸入品に税金を課すことは輸入品の価格を国内において上げることとなる。
一方で国内製品は海外輸入製品に比べて低価格で市場に出されることとなる。一見輸入品が高いので、海外企業の方が儲けているように思うかもしれないが、発展途上国にとって、低価格を維持することは市場での競争に勝つ大切な要因である。だからアムルトが受益者に原料を提供する事は価格のコスト削減につながり、受益者に製品の利益が直接いくということになる。
一部のお金持ちの人は別として、私なら200ルピーのボディーソープは決して買わない。こういった消費物資に税金を掛けることは発展途上国の政府にとって大切な役割となる。そうすることにより自国のまだ弱い産業を守りながら発達につなげることが出来る。
しかし発展途上国の一つの問題は政府官僚や資本家の腐敗である。政府の規制が弱いために貿易や二重為替レートを使いブラックマーケットが増加する場合もある。マヌいわくスリランカも官僚の腐敗がよくあるそうだ。
ちょっとした買い物かもしれないが、こうして注意してみると色々な国の経済情勢、または貿易関係、政府の役割が少しずつ見えてくる。
色々なかわいらしい服や製品を見て、楽しむ一方で今日も一日よい勉強となった。
27/06/06 アムルトプロジェクトサイト訪問
今日はアムルトジャパンからの伊藤さん、青野さんとゴールに向かう。以前にアムルトがたちあげた仮設住宅とマイクロビジネスの受益者を訪問する。
まず初めにその道のりで話題になったことについて書きたいと思う。
• 大型開発プロジェクトの痛み
以前にも話したかもしれないが、コロンボからゴールまでは約3時間(115km)の道のりである。ゴール道といわれるコロンボからゴールにつながる道は両者一車線で、渋滞に巻き込まれることはごく普通のことである。コロンボの旅行会社の運転手の方いわく、あまりの渋滞の様子に政府はゴール道の拡大整備を試みているらしい。「津波の被害」というのを逆手に取り、これを道路開発のチャンスとしているのである。津波被害支援の復興援助金を道路拡大の費用に使おうとしているらしい。さらにゴール道路沿いは津波の被害で沢山の家屋はダメージをうけているか、もしくは崩壊した家も少なくない。これらの状況は新しく開発プロジェクトに取り組むいわば絶好の機会なのかもしれない。
日本の場合、焼け野原となった土地を機会に国道拡大に利用したのも事実である。災害や戦争はよく開発、進歩の重要な要素なのかもしれない。例えばイラクは今民主主義推移の真っ只中だが、サダムフセイン前政権を戦争といった形で崩さない限り民主主義政権を立ち上げること不可能であったことである。ここで民主主義が良い開発だと言っているのではない、私がいいたいことはこういった大型な開発プロジェクトに社会や人々に痛みはつき物であるという事だ。開発ということは決して容易にすむことではない。開発プロジェクトに関わる上で私は以上のことをいつも頭に入れておきたいと思っている。
開発用語になじみのない方も多いかもしれないが、こういった政府や大きな機関に行われる大型開発プロジェクトはトップダウンアプローチ(上意下達式)と呼ばれる。
一方で私が訪れたマイクロビジネスはボトムアップアプローチによって成されたものである。
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| 魚型のマットを作るタムジャさん |
• マイクロビジネス受益者訪問
まず初めにマイクロビジネス受益者のモニカさんとタムジャさんを訪問する。私がお二人を訪問した時ちょうどヤシ繊維紡ぎ機を使い、ドアマットを作っている最中であった。板に釘でコイア(ヤシ繊維)をデザインにそって止めながらそして模様が完成したら更に又違うコイアで模様が崩れないようにとめて行く。この作業は簡単そうに聞きえるかもしれないが、お二人をの手作業を傍で見ていた私は作業にかなりの力が必要とされることに驚いた。しかしこのドアマットを作るのにたったの2,3時間しかかからないそうだ。これは訓練された受益者が成せる技だと現地アムルトスッタッフは言う。
タムジャさんの家は津波で半分破壊された家を政府からの援助金で修復した。
毎日のドアマットの製作作業は子供達の用事を終えた後で始まるとタムジャさんは言う。部屋に扇風機はあるものの、お二人はかなりの暑さの中こうした力仕事を日々こなしている。しかし子供達も家族みんなとても明るい。この元気の源はどこからくるのだろうかと感心する。
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| 洗濯物が並ぶ仮設住宅 |
• 仮設住宅訪問(ダダラ地区I.D.H.キャンプおよびビアデガマ)
2005年4月仮設住宅プロジェクト開始時点にはI.D.H.キャンプに51の仮設住宅を建築した。ビアデガマには31の仮設住宅を建設し、2006年現在13の仮設住宅はそこの住民が一般家屋に移動したため取り壊された。このダダラ地区にはもうすでに各NGOが常置家屋の建設プロジェクトを進めている。アムルトプロジェクト地域にはトイレやシャワーの設備もしっかりしていて、人々が使う様子を目にした。
この仮設住宅のなかにもマイクロビジネスの受益者も住んでいて、そこから収入を得て、小さな食料品店を開いている人もいた。
今日の訪問では人々の生活の向上がよくみられた。
28/06/06 マイクロビジネ受益者訪問
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ドリさんのグループの若い女性
デザインも担当 |
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| ヤシの実を割るドリさんのご主人 |
ヤシ繊維紡ぎ機を使ってドアマットを作成している前回のプロジェクト受益者を訪問する。(パララリヤ地区)一人のチームリーダを先頭に彼女宅で11人で作業していた。チームリーダのドリさんはマーケティングをも担当する。チーム間で作られたコイアマットレスを市場に持っていくだけでなく、紡がれたココナッツ繊維の品質をスタンダードにあっているかどうかチェックするのも彼女の役割である。津波の前は色々なビジネスに携わっていたという立場でグループリーダとなり他の女性達を引っ張っていくといった仕組みはグループ全体の保障が確保されていると思った。
• 一人当たり一日の収入- 400ルピー(日本円にして約\400)
• 一人当たり一日の製造マット数 - 3個
• 市場で売られている価格 - 500ルピー (一個あたり)
• 受益者提供価格 - SRL350
• ドリさんの収入 - SLR450
彼女達の夫は外で仕事をしている。一人はココナッツの実とり、一人は車の修理者と聞いた。彼女達の少しでもの収入はかなりの助けになっているに違いない。一方で、家事や子育てをしながら空き時間でマット製作量にも限りがある。後これ以外にもマットの消費者が少ないといった現状がある。彼女達の収入を増やすには市場拡大の必要がある。ということは貿易が必要になってくるというわけである。
しかしこういった現状のなかでも彼女達が収入を得ているのは事実で製造作業もしっかり整っているのも良く見えた。アムルトスリランカスタッフの一員のニシャンタは受益者を訪れるたび彼女達の状況が改善されているので嬉しい限りだと語る。受益者とスタッフの関係を目にするのは初めてだがコミュニケーションがよく取れていて、スタッフは受益者の状態をよく把握しているため、アムルトスリランカが主張するグラスルーツ思考に二言はないと思う。
パララリア地域以外にもチャイナガーデンを訪れる。この地域にはミシンを使って衣類を製造する受益者がいる。3人の受益者を訪ねたが、個人個人ミシンを使い衣類を製造するだけでなく、更なる新しいビジネスを始める人もいた。例えば、インドラーニさんは衣類製造だけでなく、サロンの経営まで幅広くビジネスを広げようと計画している。こうした前進はマイクロビジネスプロジェクトの大切さを教えてくれる。
スリランカ事情
• スリランカ人が考えるスリランカの貿易状態
最大貿易相手国-インド、インドネシア、日本、韓国
インドネシアはスリランカより物価が安い、そして人々はスリランカは日本の要らなくなった工業製品のゴミ箱だと語る。街中を歩いてみても、日本で昔使われていた車を頻繁に見かける。
29/06/06 在スリランカ日本大使館・JICAとのミーティング
今日は朝から3つのミーティングに伊藤さんと同行する。朝の8時からはスタディーツアーについて旅行業者と要点を確認する。
そしてその後でJICAのスリランカの担当者の方と会談する。そして最後は在スリランカ日本大使館経済協力担当者の方と対談する。
今日の報告書では次の要点について話したい。
• ボトムアップまたはグラスルーツ(草の根)アプローチ促進尚且つ受益者の自立を目標としたプログラム
• プロジェクト資金問題の現実
• 生計向上計画、マイクロビジネスプロジェクトの概要の違い(AMURTとJICA、大使館側)
まず私の第一印象に残ったのは大使館やJICAといった政府関連の団体もグラスルーツ、草の根志向を強く押しているということである。1980年代にIMF(国際通貨基金)やthe
World Bank (世界銀行)の構造改革プログラムの失敗もあり、より文化的に悪影響の少ない草の根志向をどの団体も強く支持している。そして、他国のNGOが現地でプロジェクトを実施する上で、次の条件が課せられる。
1. 現地のNGOではなく他国のNGOではならない利点
2. 草の根志向
3. 他国のNGOが介入することで受益者にもたらす依存性を考慮する=受益者の自立をどれだけプロジェクト実施後にも確保できるか
私が直面したNGOの現実はこれらの条件による資金問題である。どの団体会社でも同じ事だが、活動する上で資金は絶対不可欠なものである。開発の世界には年代により色々な志向が移り変わるが、現代では草の根志向を条件としプロジェクト資金が提供される。上にある3つの条件なしに資金提供は起こらないのである。さらに他国のNGOにかかるコストは現地NGOに比べ高い。政治的イデオロギーとは又違い、このプロジェクトイデオロギー(プロジェクト志向傾向)は資金問題と重なり、NGOに課せられる問題点である。
最後にJICAと日本大使館担当者との対談で私が感じたことはこの二つの団体のプロジェクト履行点とアムルトプロジェクト履行点の違いである。
第二段階のマイクロビジネスプロジェクト実施の上で私は2プロジェクト志向傾向の相違点に気がついた。
A. ある受益者だけに絞りその受益者の技術向上に集中する
B. ある受益者だけでなく次のプロジェクトで受益者ではない人々を含む
どちらにもメリットとデメリットがある。Aはある部分の優秀な受益者に集中することで周囲に広がる良い影響を考え、Bは受益者と受益者でない人々の間で起こりうる社会問題を考慮し、幅広く貧しい人々を助けるといったことに重点を置いている。しかしAは全ての人を救うのは不可能といったプロジェクトを履行する上で資金面、NGOの現実を考慮した上で至った結論である。
アムルトスリランカの今回のプロジェクトはB志向である。
ここ1週間伊藤さんに同行し、沢山の事を勉強させて頂いた。報告書では紹介できなかったが青野さん伊藤さんがこられて私は中身のある1週間を過ごせることができた。新人ボランティアの私を温かく迎えてくれたアムルトスリランカスタッフ日本事務所の皆さんに感謝したい。
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