第4回 2007年5月前半 職業訓練途中経過
5月前半、職業訓練所(Vocational Training Center: VTC)の洋服仕立てコースでは生徒が増え40人近くになった。当初仕立ての理論と実技を午前中に、語学と算数の授業を午後に行っていたが、今月から入れ換えている。気温が極めて高くなる午後は集中力が途切れやすいため、生徒の興味が強く、体を動かす実技を行うことにした。
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| 洋服仕立てコースの授業 |
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机を使っての寸法を測る練習 |
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実技の授業 |
それぞれ2着の制服を作り終えた生徒たちはその制服を着ながら刺繍を練習している。4段階に分かれており、まずはハンカチ程の大きさの布、椅子掛け、第3段階ではテーブルクロス、そして最後はベッドシーツにそれぞれ花模様をあしらっている。休み時間や放課後にも行っている様子から皆この作業を楽しんでいるのがわかる。
大工・石工コースでは途中から授業に来なくなった者もおり、やはり生徒数が問題となっている。出席と新規登録を促すためアムルトでは大工・石工コースも洋服仕立てコースのように宿泊設備と1日3食の提供を検討している。
また教育分野の別プロジェクトである学校建設の現場で大工や石工のアシスタントとして働いている日雇い労働者の中にコースに興味があるものの収入を失うことを嫌がり応募しない者がいることがわかった。アムルトでは彼らに対し実技は現在の仕事を通して学ばせ、理論その他の授業については教員が現場に赴いて教えることにした。
理論の授業では安全について教え、メジャーやのこぎりなどの道具を学んでいる。VTC敷地内の整備もかねた実技の授業では今後の作業用の台と道具箱を作っている。黒い作業服を着た生徒たちに教員が手本を見せ、ともに行う。
洋服の仕立て、大工・石工コースともに専門技術を教える上で語学や算数といった基礎教育は極めて重要となる。例えば大工・石工で寸法の測り方を学ぶにはまずフィートやメートルなどの単位を覚えなければならず、その変換もできなければならない。そしてこれらを全て英語で学ぶ。技術についての授業がいつの間にか算数や英語の様相を呈する。アムルトでは過去の経験からこの点を認識し専門技術と並行して語学と算数を教えているが、南スーダン全体の問題である教師の不足の影響により十分な授業を提供するのに苦労している。ほとんどの生徒が英語にふれたことがないためまずはスーダン人による現地語での指導の必要があるがそのスキルを持った人材を集めることができない。
洋服仕立てコースでは別プロジェクトである教師育成訓練所(Teacher Training Center: TTC)の教師が掛け持ちで教えている。当初生徒のレベルに合わせてクラスを分ける予定であったが、教師が足りずにまとめて教えている。1コマの授業を半分に分け、前半に中級、後半に初級の生徒を教えているのだが、例えば中級を教えている間教室の反対側に座る初級の生徒はどうしても取り残されてしまう。またTTCのスケジュールとかみ合わずその日の授業の予定を変えざるをえないことや、教師が時間どおりに来れず授業時間が削られることもある。大工・石工コースでもカリキュラムどおりに行うことが難しく、洋服仕立てに比べて高い生徒の教育水準に頼っている状態である。アムルトでは引き続き教師の募集を行うとともに各スタッフが柔軟に対応している。